機能不全ミトコンドリアはオートファジーを介したミトコンドリアの選択的分解機構(ミトファジー)によって分解される。遺伝性PDの一部では、ミトファジーに関連するタンパク質の異常により、分解が起きにくいため、このような遺伝性PDでは、細胞外放出によって処理される
大阪大学大学院医学系研究科Chi Jing Choong(チュン チジン)特任研究員(常勤)、奥野龍禎助教、望月秀樹教授(神経内科学)の研究グループは、パーキンソン病(PD)において機能不全に陥ったミトコンドリアを処理する新たな機構として、ミトコンドリア放出現象を見いだしました。
- パーキンソン病において、機能不全に陥ったミトコンドリアを処理する新たな機構として、機能不全ミトコンドリアを細胞外へ放出し処理をする、ミトコンドリア放出現象を発見した。
- 一部の遺伝性パーキンソン病では、細胞の中で機能不全に陥ったミトコンドリアの分解が起きにくいことが知られており、分解を受けずに残ってしまった機能不全ミトコンドリアがどのように処理されているのかは不明であった。
- ミトコンドリアを介したパーキンソン病発症機構の解明が進み、ミトコンドリア放出現象に関連した新たなバイオマーカーや治療法開発につながることが期待される。
- 日本医療研究開発機構:https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20210120-01.html